朝が来て昇る陽が落とした影に 目を細めて捻くれ者は言った 「どうせ僕に射した光は誰かから漏 れたもんで 遥か頭上の分厚い雲は途絶えやしな い」 誰だって自分のエゴで言葉に意味を 見出すから あなたの全てが届きはしないけど 迷わなくたっていいんだ その想いを声にすることを もっと上手に伝えられる人がいるだ なんて そうやって飲み込んだ 行き場を失くした感情は グラスの氷のように人知れず溶けて しまうから 「普通」という肩書きに価値を求め て 誰かに認められようとしてしまうけ ど 迷わなくたっていいんだ 誰かを側で支えることを 寄り添うなんてきっと容易いことだ 誰かの温もりが欲しいってさ あなたが求めるだけ 素直に与えればいい 僕じゃなくたっていいんだと 溜まった水が溢れた後に 僕であってほしいと どこかでまだ願っているなら… 僕じゃなくたっていいと そんな夜が訪れてもさ 独り言ちたって届くと信じて想いを 叫べ 世界中のほとんどが 見向きもしなくとも 誰か一人でも望んでくれるまで生き てやれ 朝が来て昇る陽が落とした影に 目を見開いた捻くれ者は言った 「僕に射した光が誰かから漏れたも のだろうと 光であるなら大袈裟にでも受け取っ てやんだ」