溶けていく青いアイスキャンディーが 短い季節の終わりを告げた 教室の窓から 流れ込んだ夏は 僕らのことを 急かし始めている 二人で乗った自転車も いつもの帰り道も 日常が思い出になっていく まだここに居たいと 握りしめた 不確かなまま過ぎていく 忘れたくないけど 置いていかれたくもないし 確かに明日は怖いけど 僕らいつだって ここで今を生きている 真夜中に書いた君へのラブレター 恥ずかしいほどに真っ直ぐな言葉たちは 未来を見つめる君には渡せなかった その後ろ姿も 好きだった 今では一人 地下鉄の 慣れない帰り道も 思い出になった日常を 想うたび 僕の足は 前に進む 不確かなまま生きている あの日にしがみついていたいわけじゃないし 未だに明日は怖いけど 僕らこうやって それぞれの道を歩いている 得体の知れない憂鬱も 好きになれなかった大人たちも それすら青春だと思える気がして 少しだけ許せたんだ 後ろに乗せたあの子もきっと 見つめた先の未来で笑っている アイスキャンディーは溶けてしまった それが何だよ「僕らの春はまだ青い」 不確かでも歩いていく 青春の行方を追いかけていたいんだ 確かな明日なんていらないよ 僕らいつだって ここで今を生きている