夕焼け空がきれいな秋の日の午後僕は君を見かけた 遮断機が上がると君が手をふり駆け寄る 地元の小さな駅前は、昔と少しも変わらない 僕と君はもう学生じゃないけれど 学生時代はいつも一番の相談相手だった お互いの悩みを親身になって聞きあった どんな男友達よりも 話しやすい相手だった 栗色の髪が今も懐かしい 胸がときめくこの気持ち、いったいどこから起こるのだろう ふとした時にやってくる 愛はいつも思いがけない 信号が鳴り出して 遮断機がゆっくり降りはじめた たまには電話してよと君が手をふり駆けだす 遮断機を潜る君の 後ろ姿を見送って 僕の心が赤く染まり始める 電車が目の前をよこぎる 君をすっかり隠してしまう ふとした時いにやってくる、愛はいつも思いがけない