埃を被った背表紙に 誰かが残した指の跡 読めない文字が並ぶページ 開けば零れる星の砂 呼吸さえも透けていく この場所を知る人はいない 透明な図書館で待ってる 名前のない記憶たちが 棚の奥に眠る約束 触れたら消える蝶のように 窓のない部屋に差す光 どこから来たのか分からない 返却期限のない物語 永遠に借りたまま忘れた 足音すら響かないの ただ静寂が本を読む 透明な図書館で探してる 失くしたはずの言葉を インクの海に溺れながら 辿り着けない結末へ もしも全てが幻でも この瞬間だけは確かに あなたがそこにいた気配 本の隙間に閉じ込めた 透明な図書館が崩れても 消えない物語がある 誰も知らない秘密の棚で 私だけが読み続ける 透明な図書館で待ってる 名前のない記憶たちと 最後のページを捲る時 全てが光に還るまで ずっとここで ああ…透明な世界で…
