日暮れに朽ちゆけと 萎びた心が吐いた 微かに花が揺れた 開いた窓の外 草臥れた煙は遠く 絶えずに縷々と昇った あなたのくれた毒に 生かされたこと 馬鹿臭いと笑ってくれたこと 何もいらない くだらないけれど 願いたい 分かり合えたら 全ていらないと 秕のように 価値もないけれど 話したい 確かなことだけでも 選び取っていく 中身もなく熟れた 貧しい心だけ溶けて 晴れたらいいと思った 侘び声、花曇り 心に季節は遥か 交わる日々を偲んで あなたのくれた毒に苛まれたこと 馬鹿臭いと笑えないくらいに 何も見えない 砂嵐の中 砕けた 遮るものが 全て吹き飛べば 春の形見、今はなき花を想いたい 確かでもない淡い匂いよ 日暮れに心臓が響いた 擦り切れた命が響いた 春に花連れ、言葉濁して 刹那を封蝋で閉じて 誰にも届くはずもないさ 確かなことは これだけなんだ 間違い続けた胸に巣食うこの嵐だ 何もいらない くだらないけれど 望みたい 分かり合えなくても側にいること 秕のように春惜しむ僕を 見つけて 確かなことだけでも選び取って 言葉の尾を引くように 花を連れ、願う