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春の幽霊

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  • 2024.02.19
  • 4:20
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歌詞

その肩に その顔に ひらひらひら 沈むように花弁は降り積もっていく 気づけば見たことのある景色だ また見上げた空は薄藍に染まる 今まで息絶えた命が ただ幻のように剥がれ落つ 空高く羽ばたく鳥 言葉にできない虚しさ 白と黒を繰り返す また今日が終わっていく 人の目は冷たくて また時々苦しくて 今年も雪が流れる その肩に その顔に 桜が散る 花嵐す空の下 跪いて この胸の悲しみとどこへ行けど 今さら帰る場所なんてないのに どれだけ揺すっても どれだけ掃っても その瞳の色はわからないまま 木漏れ日に溶けて 風がそっと吹いて 僕らは春の幽霊になる 両手を零れ落ちた貴女は 宛ら花時計 鮮やかな籠目 それでも暮れ落ちた心に 孤独の二文字など恐るるに足らず 止まない雨はないとか 明けない夜はないとか もっと もっと 悲しみを僕にくれよ 気が狂いそうな程の 美しさの片隅で 君の笑う声がする 花吹雪 雨曝し ひらひらひら 崩れ行く指先は風を待って 僕は貴女と生きたいだけで 消えてしまえたらと その肩に その顔に 桜が咲く 花嵐す空の下 跪いて この胸の悲しみとどこへ行けど 今さら帰る場所なんてないのに どれだけ揺すっても どれだけ叫んでも その輪郭一つもわからないまま 木漏れ日に溶けて 風がそっと吹いて 僕らは春の幽霊になる

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