バラバラに引き千切られた お気に入りの人形の手足が そこかしこに cry cry cry すすり泣く少女を横目に 笑っていたんだろ? 憐れんで見ている その瞳の奥で 「ポケットに入ったままの ビスケットがひとつあるよ これをあげるから許してね」 お気に入りを奪われた少女にとって それが対等な交換と言えるのか? 眠れない夜に誰かがノックして 不安に駆られて耳を塞いだまま 優しく叩いてた音は次第に 強くなり 壊されて どこに連れて行かれるの パラパラパラ 放り出された水溜り 花の匂いもない 目隠しのまま 優しい雨に打たれた 少女のポケットに入っていたのは あのひとつのビスケット ポケットを叩いても しけったビスケットが砕けるだけ 不思議なポケットは持っていない 「強くなりたい」 どうにも抗えない現実に 立ち向かう力をどうか下さい 見上げれば空には虹が架かっていて 泥だらけの地面ばかり見ていたから 目隠しを空に放った時気付いた 「まだ世界はこんなに美しい」 I love you,the world I see. I love you,the world I touch. I love you,birds flying in the sky. I love you,the world I can hear. 「この世界をまだ 嫌いになりたくない」 ah…明日をどうか下さい 眠れない夜に誰かがノックして 不安に駆られて耳を塞いだまま 優しく叩いてた音は次第に 強くなり 壊されて 呼吸を止めた 眠れない夜にあなたがノックして 扉の向こうからこの手を引っ張って 優しく叩いてた音は いつまでも優しいままだった どこに連れて行かれても 「笑った」 あなたが拐ってくれるなら