「さよなら」を伝える術もない ねぇ君はどこへ? 静かな木漏れ日 僕がいて 君もいる そんな確かな記憶が まぶたの裏で揺らぐ このまま そうだ手繋いでさ 君の行きたい所へ 何も考えず歩こう 晴れた遊歩道 飛び交う蚊柱 口に入らぬようにただ黙って 君の詩も 僕の詩も ただ心を澄まして 蝉の声に溶かして ひとつになれるのなら 身体を焦がす夏の虫に 生命の選別 苦しくて でも会いたくて 選ばれず命尽きても 最期の瞬間(とき)まで 足掻いていたい 「さよなら」なんて言わなくても きっと君はもう 別の誰かと手を繋いでいるんだろう 零れ落ちていた 夏の終わりを 踏み潰さないように歩いていたけど 遠くに聴こえてた あの蝉の声は 仰向けになって飛べない 僕自身の声だった 僕がいて 君もいる 僕がいて 君もいた ただそれだけで これからも生きていく 生きていける このまま そうだ手繋いでさ 君の行きたい所へ 何も考えず歩こう 晴れた遊歩道 飛び交う蚊柱 口に入らぬようにただ黙って 君の詩も 僕の詩も ただ心を澄まして 蝉の声に溶かして ah…心を澄まして 蝉の声に溶かして