淡い街灯が二人を照らした 横顔がオレンジに染まる 罪悪感 優越感を交互に味わった 君が言っていた 話題の映画は それほど僕には合わなかった 簡単な事だったんだ 気付かないふりをして 手を重ねたって 頬を寄せたって 孤独と孤独が連なるだけ どうせ これからも また巡り合う 虚しい時間だ 終わりにしよっか バイバイ 全部 はじめから 明日から 一人と一人なろう そうだ 痛みだって 僕等だけの愛しい記憶に なるのだから 海が鳴っていた 夜更けの台詞は 掻き消されて 深く沈む 感情論 机上論が相互に交わった ただ下を向いて 頷くのなんて 罪とは不浄な日々に宿る 「これが愛憎の果てだとしたら」 耳を塞いで 夜明けを仰いだ バイバイ 全部 はじめから 本当の気持ちも知らないまま そうだこれでいいんだ 僕等だけの愛しい記憶に なるのならば さらば 馬鹿馬鹿しい恋に追われて いた日々の喧騒よ これで 出まかせの故意に終わりが訪れる バイバイ 全部 はじめから 明日から 一人と一人になろう そうだ 痛みだって 僕等だけの愛しい記憶 になるのだから バイバイ 全部 はじめから 明日が来るまで抱きしめ合おう どんな 痛みだって 終わりが来る 朝焼けに溺れた夏の記憶