霞む空より舞い散る 仄かに香る花衣 光る粉粒 微か肌に触れ瞬いた 意味を飾らぬ形だけの言葉たちが 静かに今、その身に命を宿した 曖昧な笑みを浮かべて語る大人と 覚束ず指を掴む熟(な)れた赤子が 今は何処かの瓦斯灯りで 暖かい安らぎに包まれる 君を探して 夢を描いて 日々を暮らして 笑っていたいんだ 今は愛しちまったこの世界で 久々に子供心取り戻そうか いつか狂う事が分かっていても それでもいい 遥か彼方旅を重ね老いた者でも 少し歩めば僅かに道を違える 記憶ばかりが過ぎていく 眩い温もりと愛しさが …きっと僕も夢を求めてやがて 消えるだろう この震えの止め方を誰も知らずに 息の白さに紛れ込んで 艝(そり)が輝きごとすれ違う 君を探して 夢を描いて 日々を暮らして 笑っていたいんだ 今は愛しちまったこの世界で 久々に子供心取り戻そうか いつか狂う事が分かっていても 自分を愛することをやめないでよ 明日になったら元通りで 綺麗な音も失くなって 足並み揃え動き出す ただただ次の春を待つ