言いそびれた終わりの一言は、 いつも胸のどこか、 ぽっかり空いた 穴の中に埋まっていて、 「またね」って言ったきり。 「もう行かなくっちゃ」 わたしたちの蒔いた種は、 深く命に根を生やして、 顔を出す芽は少し恥ずかしそう。 「大きく育てよ」 いつでも零したものを 必死になって 拭ってくれたやさしい腕は、 もうここに伸びてこないもの。 でもビーズみたいにキラキラ 光っていた純粋で眩しい目は、 夜を跳ね返して芽吹きを 待っていた。 わたしたちの蒔いた種は、 深く命に根を生やして、 顔を出す芽は少し恥ずかしそう。 「大きく育てよ」
