雨は遣らず空は僕を置いて泣いた 前髪が濡れていく優しい嘘だった 奈落で待っている 何度も寂しくなって 午前四時、沈み ふらりと歩く 何度も仰いだ空は 散る煙雲に天照らす月 邂逅が丁寧に拐かす 飄々と聞こえるか 街が照らす夜に僕を除けてくれと 悴んで待てないや 冷たい嘘だった 最後の願い 何度も寂しくなって しゅるり しゅるり 溢れていく 何度も何度も繰り返す 記憶 白く 濁る 雨は遣らず空は僕を置いて泣いた 明け方に醒めないや 小さい嘘だった 奈落で待っている あなたが愛した長い夜 あなたを愛した長い夢