待合室は誰のものでもない。 ましてや君は誰のものでもない。 いつの日か返してくれるならば。 僅かな恋心は僕が引き受けてあげよう。 チェックチェックチェック、 雨が降って地面が固まるらしい…。 チェックチェックチェック、 風が吹いて桶屋が儲かるらしい…。 やあやあやあ、いつの間に噂話は広まった? やあやあやあ、美しい朝焼けの無い街に興味はない! 待合室は湿度を上げていく。 その中君はブラウスを着ている。 汽車はもう行ってしまったのにな…。 小さな後悔なら僕が噛み締めてあげるよ。 YES、YES、YES、答えはNO? 気にも留めずに「はい、どうぞ」 YES、YES、イエスに祈りたい? こころの中の煩悩を、シェイクシェイクシェイク! 目が回る…。 待合室は誰も居なくなった。 それでも僕はじっと座っていた。 いつの日か再会できたのなら、 僅かな恋心は僕が引き受けたいな。 今ではその先のことを思い出すのがやっとでした。