退屈な日々だ 薄汚れた服 痩せこけた頬に 死んだ魚の目 退屈な日々だ 息を吸って眠る ぼやける視界も気づかないふり 無彩色の風景は 灰を被ったようで 歯車を飲み込みながら 這いずり回っている お酒の味すら 私知らないから 踊れるくらいの 魔法をかけて 連れ出して 連れ出してよこんな街 痛む踵 なれない靴 踏み鳴らして 手を取って 風切って 私を見て 意地悪な昨日が 羨むくらい 退屈な日々が 足音を立てて 幸せな夢を搔き消すように 12時前には帰らなきゃいけない 色づく気持ちも飲み込んで 連れ出して 連れ出してよこんな街 魔法が解けて消えてゆく 今日が終わる いらないわ いらないのこんな夢 最初から知らないほうが 連れ出して 連れ出してよこんな街 痛む踵 靴擦れ 絆創膏 今は愛おしいんだよ 「最後、必ず救われるよ」 おとぎ話にでも 縋ってみてもいいかな 待ってるからね、王子様。