彼

歌詞

「ある朝、僕は目が覚めると、 彼が見えるようになっていた」 いつだって無関心を装う僕でも 鳴ってるアラーム止めるのが 2分もかかったよ 隠せないこの混乱に 息が詰まっていた いつか借りた 無名のSF映画の後遺症のようだ バスルームにもついてくる その黒い人影は 何を聞いても悲しげな目で僕を見た 例えば僕の不安の種が急に芽吹いて この幻覚を映し出しているのなら 僕のコンクリート製の頭の中でも こんなファンタジア 描けるんだって笑うよ 頼りの君にだけは話したけれど 「じゃあ名前つけてあげなよ!」 ってどこか他人事さ 「疑わないの?どこか変に なったんじゃないかって…」 聞こうとした僕は そんなこと言わないから 君といるんだと思い出したんだ それを「彼」と名付けるのに 時間は要らなかった 愛着なんて 犬も食べないと思ってるから でもこのままこの先ずっと彼と 一緒にいるなんて考えたくない いくら幻想でも 僕の「孤独」という契約に 逆らうことは耐えられない 頭の中でベルが鳴る でも少し気づいた 縛られた両手の縄は 自分から差し出したものなのだと 例えば僕の不安の種が 僕の生き辛さで花を咲かせ 彼を見させているのなら この僕は時代の被害者で 余計変わり者で過ごせるだろう 夢に見たような世界よ ハロー