穢れないメロディの名残 浮かぶ部屋には 彼の端切さえ見当たらない 自分に向けられたナイフの 持ち主は自分だったっけ 「約束」なんて 甘い響きじゃ伝わらない あの日君に託した決意と共に 現実よりはっきりと分かる輪郭で 描かれた想い出の行方を探している 見上げる夜空の向こうで そんなつもりはなかったのに いつのまに走りだす僕がいた 彼の傷の中暗闇覗けば 君に泣き縋る僕がいた 無知ということにあらがったこと それを無視しようとしたことも全部 彼を認めてくれる君の 言葉で僕も救われていた 見上げる夜空の向こうで ナイフ 持つ手優しく引き寄せて抱きしめた