最期に瞳を閉じる時 人は何を思うのでしょう 君に出会えて幸せだったと もう声にもならない声で 伝えようとするのでしょうか 最期に呼吸が止まる時 人は何を思うのでしょう 最後にせめて「愛している」と 伝えられたら良かったと 己の愚かさを嘆くのでしょうか 世の中に飛び交う言の葉には 鋭いナイフが隠されていて 心をズタズタに引き裂いてしまう 痛くて 辛くて 泣きたくて ナイフを投げつけた人々も 切り裂いたら血が出ると 分からないわけではないでしょう きっと知らないだけだろう 肌に感じるこの熱が 当たり前ではないということを この日常が当たり前ではないと 気づけた時 人は初めて愛を知る その時がどうか 鼓動が止まる 瞬間ではありませんように いつ終わるとも分からぬ命 ならば せめて最後に贈る言葉が 愛に満ちたものでありますように