誰かに呼ばれたような気がして ふと振り返ろうとする自分を 笑っている 道は人の影に埋め尽くされて また僕は ひとり を感じている なんだろこれ 蝉の声とかき氷と なにかひとつたりない りんご飴とチョコバナナと なにかひとつたりない 赤い華の髪飾りが 君の 頬に流れる汗にも触れている ああ 触れてた ここからいなくなってしまった蛍に 呼びかけても帰らないのわかってる わかっている たるむ部屋着とダサいうちわ なにかひとつたりない 走る風と風鈴の音 なにかひとつたりない このつながってる日々の先に 何を待ってるのだろうか ぬるい麦茶と通り雨と なにかひとつたりない 水しぶきに湧く陽炎 あとひとつは 蝉の声とかき氷と たりないのは りんご飴とチョコバナナと たりないのは 君だよ