病室の外眺める後ろ姿 無言で寄り添う 「今年も早く雪が見たいね」と どこか寂しげに呟く君 哀消えぬ未練 静けさに散るため息 痩せ細った君の手を握った まだ見ぬ春を願うよ どうかまだ奪わないで サヨナラも守れない弱さに 無力だとそう気付かされる 結露に滴る雫は君の涙 突然の別れ 白く曇った窓に文字描く 指先に伝う音のない心拍音 残された手紙 「今までありがとう ごめんね 私のこと忘れてもいいから」 まだ見ぬ春を願うよ どうかまだ奪わないで サヨナラも守れない弱さに 無力だとそう気付かされる 取り残された温度は脆く 果たせなかった約束を抱く だから誓うよ 僕が君の時を生きよう 忘れない 遅すぎた初雪が舞い落ちる