目につくものを ただ数えている 意味のなさにたまに 救われている かみしめて 吐き出している 住み慣れた孤独 風がトチの木をふるわせている ぬいぐるみのラクダも揺れている よく見える方の目で にらみつけたけれど 分からないから 行くよ すぐに 多分夜が終わる前に 行くよ すぐに 残りを読み終えたあとに 白い朝を誰かが自転車をこいで 配り始める頃に 冬が春の背中くすぐっている 手のひらで誰かを読み取っている どこよりも遠く どこよりも近い自分 いつか見かけた 落書きに似てる むずかしい顔して 笑ってみる たくさんの幸せ 降りそそぎますように 祈りながら 拾いあげた言葉たちに 導かれて 白いシャツをためらわずに 汚しながら 歌え今を限りない 気持ちの中に 迷いこみながらも こぼれ落ちていく 過ぎていく日々の中 神様がどこかで 僕のこと見てると 信じることが できたらならいいのに いつまでもただ 使いかけの言葉たちに頼りながら 果てしなさに少しだけ うずもれながら 歌え今を 通り抜けて見えたものを 飾らない新しい声で 歌え今を 歌え今を たとえいつか もとの場所に帰りついても