容赦のない雲が埋め尽くす 鈍色の空が 出口のない感情の群れを 溢してしまう様だ 歩みのない日々を嘆いて 塞ぎ込んでいる 荒む脳内を飼い慣らせずに 立ち竦んだまま 正解を知りながら 後退を選んでしまうのさ 停滞を恐れても 前に進めずにいる 描いていたはずの未来と 届かないこの身を 繋いでいた君の温度が 今も残っている 眩む闇の中で叫び続けていた 一握りの祈りだけは枯らさぬ様 色褪せていく記憶の中にさえ 光を見てしまう 見えないものに縋るだけでは 何も変えられないのに 世界を知ってなお 虹彩に焼き付いていたのは 黎明の向こう側に 在るあの場所だった 描いていたはずの未来と 届かないこの身を 繋いでいた君の温度が 今も残ったまま 願いさえも捨て去った過去に 伸ばしたこの手が 掴んでいるこの瞬間は 嘘じゃないだろう 僕のものではない足音が響いている 一人きりでは届かない最果てへと