花言葉を一粒 隠した植木鉢を 窓際に飾るカゲボウシ 黄昏の記憶 急ぎ足のカレンダー 息を切らしたスーツ 「別に独りで大丈夫さ。」 そう、思ってた 未だに森を彷徨いながら 君が見たかった花を探すよ 切なすぎて立ち尽した 目の前で ツボミのまま揺れるジニア ずっと黙っている 「ごめん。」 と独り言を混ぜた水をあげたら 頬を流れる朝露もそっと染み込んだ 枯れないように僕を照らした 木漏れ日に似たあの日の眼差し 切なすぎてチカラツキタ 目の前で 嬉しそうに踊るジニア いつまでもそんな顔をしないでくれ 思い出にしないでくれ 違う花の香しさに浚われた恋と 君は遠くへ