人間解剖録

歌詞

人間解剖録 今から診察始めます。 人生最後の 貴方の存在理由 異次元最高の 不可解現象論 神聖大音量 消えたい感情を 歪んだコウノトリが 歪んだ個を産み落とす 特定出来ない悪が 白衣で人心改造 結局 最後は 自身の娯楽 ドナーは一体 何人貴方に捧げる? 人間解剖録 今から診断を始めます。 心の所在が見つからない貴方から 全身の至るとこ 探し当てるまで問い詰め 空っぽのその理想を音の中に投げ 込み どうせならもう誰も 傷つかないように その声も その手も 綺麗に眠らせておきましょう。 感情という臓器を 数字化して並べましょう 正常値だけじゃ 人は測れないでしょう 非科学的な涙 証明できない苦しみ それらを統計的に 無慈悲に切り離して 見えない不安ほど 診断名がつけられる 平穏の副作用で 誰かが脈を失う 白紙のカルテには 生きた証明 貴方の「正解」を いま誰が決めてる? 人間解剖録 追跡検査を始めます。 嘘と本音の区別がつかない貴方から 価値観を抽出し 均等な倫理にすり潰し 沈黙という薬で心拍を冷やして いっそこの世界ごと 再生医療にかけましょう 壊れた理性だけを 次の世代へ送ります。 救急車のサイレンが 都市の鼓動に似ていて 誰もが人工呼吸で 今日を繋いで生きている 助けたいだけなのに 治らないものばかり 境界線のない夢が 麻酔みたいにしみていく 人間解剖録 最終診断を告げます。 心が行方不明のままなら 無理に取り戻さなくて良い 誰の基準でも傷つかないように 名前も価値も脱ぎ捨てた身体で ありのまま呼吸して 今日を受け入れられるなら それが最高の 生存証明です。