君の手を握れないまま 南館校舎の非常階段 教室の喧騒を抜け出して 僕たちは逃避行を繰り返している 他の何も見えないくらい最高速度で 駆け抜けろ、儚くもいつかは 散りゆくと知りながら 瞬く間に過ぎてしまうのなら 燦然たる花となれ 君のその焦燥感を 砕いて紙に巻いて火をつける 吐き出した煙は遥か彼方 つまらない退屈には中指を 駆け抜けろ、儚くもいつかは 散りゆくと知りながら 瞬く間に過ぎてしまうのなら 燦然たる花となれ 簡単なことほど難しい 伝えきれない言葉を隠した この気持ちの正体はなんだ いつまでこうやって走れるだろうか そんなことは考えたって わからないから 駆け抜けろ、儚くもいつかは 散りゆくと知りながら 生き急げ、美しく咲き誇れ 煌めく一筋の花の名は火花