雨音続く暗い日 いくつもの波紋をつくって 滲んだ青の隙間に 渦巻いた殻を見つけて 憂鬱を煮詰めて 自意識で溶かして 立てるはずだった いつかの呪文で 語りたい 語れない 泣いてたい 涙はない 忘れたい 忘れない 嘘のような言葉の束 君を君たらしめるもの 儚い花のかけらたちを 立ち止まって眺めてみる 日々を重ねてゆけるように 白藍 瑠璃色 花浅葱 竜胆 いつしかくすんで 色無くただ萎れてしまっても 飼い慣れた孤独も 愛おしい記憶も 果てのない淵を背負って歩いて 測りたい 測れない 巻かれたい 巻かれない 混ざりたい 守りたい 折れそうな支えだけど 僕を僕たらしめるもの 顔色はもううかがわない 確かな音が見つかるまで 細い根を深く張ってゆく