あみだ状に降りてゆく 飛行機雲の下 バイバイって言わなかったのは 悲しくなるから マウンドの上に立ってさ 手を離して投げつけたら 何か変わる? 夏は僕らの首を絞めて あせものような跡を残して 突如消える 魂の数ページを 君とめくってた 嘘みたいなその厚さ 目配せをして笑う 土の上に倒れてく 巨人のような影 (8月のスコアは結局 記録されなかった) バカみたいに飛んだボールは 球場のずっと上の方 燃え尽きてく 夏は僕らの首を絞めて あせものような跡を残して 突如消える 夏は僕らの傍に腰を下ろして あせものような跡を撫でて 笑いかけて 優しくして 話しかけて その気にさせて 深く傷つけて 癒して 突如消える