ねえ まだ覚めない美麗を描いて 意味を待つ ねえ 滲む水晶体を覗いて 君が立っていた 星空を吸い込んだ 行き場のない溜め息が一つ注ぐ その光景を留めていた 誰もが不安な静寂と 朝焼けに揺らいだフィリア 少しだけ背伸びをして歩いていた 散りばめた淡い宝石を 拾い集めていく日々を 君は嬉しそうに語るから それでいいやって 薄く灯った街灯 切って貼ったような藍と 冷え切った空気がまた 頬を刺していく 周極星の奥で恒星を仰いでしまった どうしたって消えかかっていた 今は 冬空の下 蒼海と 游ぐ月を見てたフィリア 午前五時の真空だって染まっていく 寒いねって笑いあう この瞬間(とき)でさえもいつか 思い出になってしまう 果てしない空から落ちていく 応えも絶え絶えなフィリア 不透明だって夜は明けるから 変わってく世界の隅で 変わらない僕らの日々が 確かにそこに在ったんだ 忘れないで