残りわずかの命だと、 言われた時に思った 何をしてやればいいのか 何と声をかければいいのか だんだん痩せこけてゆく 親父の手をにぎり がんばりやと一言 言うのがやっとだった 涙は見せないと こらえて来たのに こみ上げてくる寂しさを 今はこらえきれない * 生きてる 生きて行く その命果てても 沢山の思いでと 貴方が生きた証は 負けないで 負けるな その瞳とじるまで なにくそっ それがいつもの 口癖だったじゃないか 沢山の薬が貴方の 記憶を奪って行く ぼけたなんて言わせない 俺の名前を呼べるまでは 胸ポケットの中の お守りを俺に見せて これがあるから大丈夫 そう言ってうつむいた 覚悟は出来てると 言いながらせつなくて おふくろの愚痴さえも 聞いてやれなくて 生きてる 生きて行く できればこのまま 痛みも 苦しみも なくなればいいのに 負けないで 負けるな 最後の最後まで 夢をあきらめない事 教えてくれたじゃないか