あなたが吐いた煙を吸った 物好きだって 笑って言うんだ 火を消した右の手を握って 胸に残る匂い 深夜 コンビニの前のセブンスター 火をつけるあなたと この時間が好き 気を遣って そっぽを向いて吐いたのは 弱さと白い煙だけ? 先に死んでしまうねって冗談 それでもいいやって顔 落ちた灰が舞って 消えていく あたしは偏食だから きっと 同じくらいなんじゃない?って 本当にそう思いたいんだよ あなたが吐いた煙を吸った 物好きだって 笑って言うんだ 箱を仕舞った左手握って 胸に残る匂い 深夜 公園の椅子に腰掛けて 火をつけるあなたと この時間が好き ぬるくなったミルクティー 頬に当ててさ 嫌がる顔 見たかった いつか一緒に行ったお店も 褒めくれた料理も プレゼントの花も あのキスも 些細な喧嘩も 約束も ふたりだけの口癖も あたしは吐き出せないまま あなたが吸った煙草を吸って むせてしまって 笑われたっけ 退屈な日常の一瞬が いまも恋しいよ ほら 月が綺麗だよ あたしじゃない人の横で見ていて 言葉にはできない夜の思い出 胸に残る匂い 全部私のものだよ