おお、この胸に 留まる記憶らよ 月日を重ねるに どうして その美しさを増して 怒りは薄れゆく あの日、雨に買わされた ビニールの脆い傘を 今も私は大事に こっそり使っているよ だめだね はしゃぎすぎた夏が 毛先に残ってて ああ、永久だなんて名前 つけた人は 大袈裟かもね おお、この胸にある音も匂いも 齢を重ねるに どうして その愛おしさを増して 痛みは薄れゆく あの日、誰も買わされた 名前のジャージも今は 汗を吸うことはあっても 砂粒一つ付かない 例えば 白波のムードに ふたりは黄昏れて ああ、渚の思い出を束ねた それぞれのアルバムに閉じて おお、この胸に留まる記憶らよ 月日を重ねるに どうして その美しさを増して 怒りは薄れゆく 誓いは忘れゆく