雨降り 鈍い町 バルコニーは水浸し 意味もない昨日みたいに 音のない稲光 味のしない白い料理 赤い血と消毒液 花束を両手に持って 君のこと思い出す だって 映画のワンシーンみたいには 行かないから いつだってここに立って 途方に暮れる あの映画のラストシーンみたいに 終われないから 今日だってここに立って どこへも行けずに 誰もいない改札口 人気のない運転席 意味のない機能みたいに 音のないモーターエンジン 新しい部屋の空気 新しい世界の住人 花束をグラスに挿して 君のこと思い出す だって 映画のワンシーンみたいには 行かないから いつだってここに立って 途方に暮れる あの映画のラストシーンみたいに 終われないから 今日だってここに立って どこへも行けずにいる だって 映画のワンシーンみたいには 行かないから いつだってここに立って 途方に暮れる あの映画のラストシーンみたいに 終われないから 今日だってここに立って どこへも行けずにいる