きっと 些細な憧れだった アナタと出逢うまでは 幼き頃の眼差しは 全てを奪われて 今も そのまま 膨れ上がった熱に 群がる人達も 溜息と共に 消えていった 何度も固く結び直した靴紐は 今にも千切れてしまいそうで それでも 此処に残ることを選んだ者よ 聞こえるだろう? 大切な人の願いさえ 叶えられなかったから まだ 痛みは消えないままでいい アナタが 教えてくれた 手を伸ばせば届きそうな空も 蹴り上げる事が出来なかった大地も アナタが 教えてくれた 傘も差さず見ていた雨も 眩し過ぎて眼を背けた太陽も 「…聞こえるだろう?」 それでも 此処に残ることを選んだ者よ 聞こえるだろう? 大切な人の願いさえ 叶えられなかったから まだ 痛みは消えないままでいい アナタが 教えてくれた あの人がくれた救いの声も ずっと信じていた人の裏切りも アナタが 教えてくれた 忘れてはいけない別離れも 乗り越えなければいけなかった 生命も 「…聞こえるだろう?」 全て アナタが悪いんだ それでも アナタを追い続けるんだ いつも アナタは意地悪だ そんなアナタを 人は『夢』と呼ぶんだ