等間隔 前ならえ 始業終業と靴擦れの感覚 ワックスがけの 戦場でがんじがらめの青春 行・段 とめ・はね・はらい 地上の烏が群がる庭で 泥を塗りたくられ続けた 白鳥がいたんだ 君は物怖じなんて無縁で いつだって毅然としていて ブレザーを追い越すくらいに心が 育ってた だけど誰より負けず嫌いで 記号化されたひとりになっていく様 子が耐えきれなくて はぐれものになった 今に見ていな 今を見つめながら 今を目指し続けここに来たんだ 「私のこと舐めやがって」って 睨むその眼のまま 滲む黒インク 世界を変えれるさ ねえエルザ 君ならば どんな 不甲斐ない昏い未来に 期待なんてされなくたって 叶えるさ でもエルザ 君となら 地獄の奥底でも笑い合える 気がするんだ きっと最後に勝つのは君さ 痛い嫌い寒いって言葉に いちいち肌がかぶれちゃうのは 優しさと温みを感じられる 副作用だから 君は辛いものが好きだから 辛いことも好きなのだなんて 優しくて温かい強がりを 見せつけるんだ 人々が涙を流すフィクションと 誰一人誉めぬノンフィクションと その間にある差はいつも 涙を流すほど悔しいけど その君の誰一人見ぬデッサンと 「叶いやしない」 なんて見捨てられたこの熱情を 僕だけは最後まで見届けたいんだ 君は自由だ 言葉は不要だ 白黒の血で描きここに来たんだ 「絶対に負けらんない」って顰める 不細工な面で ペンを刺し込んでいけ よかった咳をしても二人だ 死に際まで 付き合ってくれるだなんて なんて気前がいいんだ君は そっちこそって顔で目を配る 君にまた恋をしたんだ 死ぬまで付き合い続けてあげるよ いつだって帰る場所はここにあるよ エルザ? ねえエルザ 聴こえるかな 君のためだけに冬はやってくるんだ エルザ、そうエルザ その熱は 凍えるような 寒さがあってこそだろう? エルザ 戦えるさ 君だから 降り止まぬ豪雪すら塗り 替えるくらいにその空はさ きっと晴れるさ でもエルザ 僕らなら たとえ冷え切った手のひらでさえ 握り合えるんだ 最後は全てがひっくり返って 全てが上手くいくんだ そのインクが切れペン先が擦れ紙が 散り散りになったって もう一度それをはじまりとしよう もう一度そこで僕ら落ち合おう 僕の隣はまた君がいいから 「私の隣はまたあなたがいいから」 きっと最後に笑うのは僕らさ