「おはよう」 目覚めた時に 誰かが声を掛けてくれる そんな朝 カーテン越しに見え隠れする 太陽の光はきらきらと 今日もあなたを祝福してくれる どこへ行こう 海へ行こう 山へ行こう ワクワクしながら 小走りに駆けていく まだ知らない大きな世界に 踏み出すことを 怖れないで この足と身体で どこまで行けるんだろう? このまままっすぐ海を越え山を越え まだ見ぬ誰かと出会いたい 積み上げた階段を上る勇気が 世界にかかったカーテンを開く 「おかえり」 声を掛けることもなく 隣りの誰かは居なくなった そんな夜 朝も昼もない 泣き声と爆音 聞きたくないから耳をふさぐ いつになれば安らかに眠れるの? あなたを濡らす優しい雨 誰かに注ぐ砲弾の雨 捧げる祈りは 誰のため 目を閉じて見る悪夢 目の前の悪夢 どちらが重い? あなたが お腹いっぱいに食べて眠る時 誰かは美味しくもない食べ物を 死に物狂いで取合っている まだ心臓が動いているなら 目を開けなさい その鼓動はたった今 止まってしまった誰かの命 流れた血が涙が空に戻り また雨になって人々に降り注ぐ 明日を生きたかったあの人へ これが世界 朝日に包まれる この世界 光は夜を越える やまない雨を抜けて