迷い込んだ微睡みの底に 誰彼の声が届いていた そんな風に笑えたら ここに用はないけど まだ寒いから 眠りから覚める 夢を見ている その朝に 春風誘って 涙をさらって 霞んだ月だって掴めるのに もう何度も過ごせない 重ねた日々の下で 君だけが立ち止まった ただそれだけなんだ 鳴り止まない針にしがみついて 誰彼の声で隙間を埋め 明日こそはまともな 人になろうと思った もう少しだけ ひとひらの雪が 溶け出すような その朝に 春風誘って 涙をさらって 霞んだ月だって掴めるのに もう何度も過ごせない 重ねた日々の上で 振り返る道の先に ただ今日も焦がれてる 間違ってたのは世界の方で 何も悲しいことはないからさ 街が色づく その前に忘れてしまうかな ほら 目を開けてよ 僕は失って 君も失って 正しさに縋ってそれでいいかい もう何度も見ていた 花やぐ夜明けの夢 その中でだけ僕らは 春風誘って 涙をさらって 霞んだ月だって掴めるのに もう何度も過ごせない 重ねた日々の下で 君だけが立ち止まった ただそれだけなんだ