夜光虫 光は極彩 意識は透明に 堕ち零れる 人は言う これが現実 夢中を泳いでも 酷く疼く 明るみに淀むウミユリは可憐 貴方には届かないからさ この光さえも虚無に感じた 青白い僕の愛情 消えかけないで、どうかお願い 不自然なこの僕の鼓動を消して。 ノクチルカ 泣いた左眼 見え透いた 嘘が光を 放つ夜まで 死なないで 少女は泳ぐ 霧雨を 口から洩れた 水彩の歌 夜光虫に誓って 「生きていく」と 白昼夢 思えば暗くて 何かと失った 大事なもの 古臭い 仮面は錆びて 霧中に捉われて ひとり哭いた 明けない夜の部屋に咲いたスミレ 君には目に見えないとして 仮想妄想の深海で浮遊 変わらずにいて欲しいと 飽き足らず臭い言葉吐いた 彼女はその夜消えてしまった さよならね あなたは狡い 可愛らしい 嘘じゃ暗闇照らせやしない 思い出す 少女のころの 夢のこと 口に出せずに 吃った夢を 夜光虫に誓って 「生きていく」と 日常の 海に呑まれてさ 今ではもう光ることを忘れた 個性さえ 潰されては 息してないのと同等 むしろそれ以下か? 行先は何処にもない 現実も 何も知らずに 生きてた日 幼気な僕が 羨ましい あの日から 光失い 夢も見えなくなって 残った唯一は 人と同じ生き方で誤魔化した