名もなき草花たちが 風に揺られて空に向かって 色彩り彩りのサインを送る きれいだなここは 東京で最後の聖なる空き地 みどり柔らかく誰をも包む だけどもいつまで 逃げおおせるだろうか すぐにビルや すぐにマンションができてしまう ああこうしていると 私も確かにこの風の一部 名もなき草花が教えてくれる ほら見てごらんよまるで 光そのものがいくつもいくつも 丸い木の枝にキスして飛ぶ 巨きな白い夏の兆しの雲よ どうかあなたが向かう所へと この空間を連れて行ってあげて あぁこうしていると 私もたしかにこの世の一部 優しい草花とただ在るだけ
