六畳半の探し物

歌詞

大切なものは目に見えない なんて全部嘘だ 目を凝らさなくても 僕を呼んでいる声がする 捨てたはずはないのに どこかへ消えてしまう この現象に誰か名前をつけて 大事なものは無くしてから気付くも これまた嘘だ 手を伸ばしてみたら こんな簡単に触れる 呆れてしまうほど片付けができない 僕の部屋は大切なものだらけ 燃えるゴミは月水金で 君の休みは明日明後日で 神様は七日目に眠る いい匂いがする きっと描いていた未来とは違うけど なくしたものは部屋のどこかにある 静かな夜より慌ただしい日々の方が 僕らしいんじゃない？ 怖がりなくせにオチが気になるから 消せない夜だ テレビに向かって話す僕に君は言う "私が死んだら こいつらを倒してあげる" 相変わらず大切なものだらけ 来年の夏には引っ越そうね もうちょっと広い部屋がいいね なんてどうせ僕が 散らかすだけなのに 掃除と洗濯は君の番で 晩飯はたまに僕が作って そんな"役割”だけの 時代が終わっていく 君が買ってきたプリンを 二つとも食べたこと 一口分のコーヒーを 冷蔵庫に戻すこと 靴下の片方だけどっかに なくしてはあわてること 君に比べて僕は不出来だ 隣の部屋からいい匂いがする きっと描いていた二人とは違うけど 六畳半を飛び出して向かう先がある せめて出世しよう 嫌われずにいよう そんな僕を捨てないで きっと描いていた未来とは違うけど なくしたものは部屋のどこかにある 静かな夜より慌ただしい日々の方が 僕らしいんじゃない？ それが僕ららしいんじゃない？