明けを急ぐ夜 湧き立つ その前に咲かせようと 短い命をただ知らせる 青葉は死を待つ しんとしてる 暮れのかくれんぼ 帰らないといけない時間 俯いた向日葵が 何かを今でも 見送っている様な 涼風空蝉 鳴らない風鈴 慌てた虫達の知らせ 裸足の少年 浜辺の女の子 同じ時間をかけてく 青さが消え萎む黄色 手のひらに今にも そっと乗る様な 襷掛ける 早足の五時半の 黄昏には 吹き飛ぶ雲が染めてゆく 言わぬが花の音色 賑わい飲み込む土用波 ふらふら落ちる線香花火 俯いた向日葵が お辞儀をしていつまでも 身送ってる様な 頷いた向日葵は ちっちゃな陽に忘れた 色どり欲しがり求めて 青い青い 憧れにいつか 咲かせてみたい 黄色の円 咲かせてみたい 背丈を越えるその前に