Track byrinri
もう僕には何が 本音かすら分からない。 もう僕らが見てた あの日の海とは違うのかな。 冷え切った手、潤む両目。 くぐもった声、波、句読点。 水光は何度も揺らいで、 無責任に僕の手を引いた。 水中が冷たかった、のは 僕がまだ生きているから。 穏やかな死で、もう終わらせて。 息苦しかったのはずっと。 朝を見る目で、僕を見ないで。 綻びを隠せない。 海の中じゃ波の音も聴こえなくて、 静か過ぎて、 君の声を思い出してしまう。 君の手が届かない場所で良かった。