送電塔の下 子供達の声 蝉の抜け殻が一つ 歩道橋の下 揺れる街のフレーム 深呼吸をした 生温い風 張り付く髪と思い出 暑いのは苦手なのにな 日常を綺麗と 呼ぶほどの余裕があるなら 僕だって 僕だって 少しくらいは 小さな幸せも 約束も 出会いも 大事にできたのに 僕が子供だったから この街の全部を知らないまま 大人になってゆく 気付けないものばっかで溢れてゆく 今更かな この世界に僕の生きていた 証みたいな 思い出くらい 温もりくらい 何処かに残ってくれたらいいな 落ちた影に揺れた光 上手に出来なかったお別れを 言えたら 長い今日も終わるかな