日が暮れるまでの薄く青白い月は 知らない街角を優しくする 日が昇るまでの からかった街の明かりは 知らない自分の脆さに爪を立てる 喜びを交わし合えば 幸せになれると信じた日々も 慰めを擦り合えば 楽になれると信じた日々も もしかしていたらもしかしてたんだ 白紙の上に道はあったんだ 付かず離れず 今日になっていく窓の向こう 蒼く染まって 蒼に染まって ただ無機質に擦れ違う顔に慣れて それでもまた明日 日が暮れる前の 赤く錆びついた夕日は 知らない街角をか弱くする 日が昇る前の澄み切った街の匂いは 知らない自分の強さの襟を正す 淋しさを繋ぎ合えば 幸せになれると信じた日々も 諦めを許し合えば 楽になれると信じた日々も 躊躇いもないならどうかしてるんだ 傘を逸れてここに立ったんだ 変われないまま 今日になってゆく空の向こう 蒼く染まって 蒼に染まって ただ無機質に繰り返す人に化けて それでもまた明日