部屋にはいられない ちょいと色っぽい訳がありまして その日は一日じゅう歩きまくった 公園という公園を 何軒もはしごしまして 体じゅうに春のひなたを 塗りたくった 子供たちが遊んでいる “カエルだ 殺しちゃえ” 一輪車で少女が2人 地球に玉乗りしているよ 春の魔法にだまされて 春の魔法にだまされて ありきたりな僕は 少しウキウキしてしまう 待ちわびてた訳じゃないのに 着てなかった服に春が来た お前は去年来た春か それとも別か そう言えば少し太ったね 風の色もちがうみたいだし 去年は 僕も君も 優柔不断だった ぜんぶ言いつくそうとして 何ひとつ言えなかった 今年の僕の背骨はちゃんと ちゃんとしているか 春の魔法にだまされて 春の魔法にだまされて あいかわらず僕は 僕のことばかり歌っている 大きなあくびを噛みつぶし インクのような涙ためて おそろしく のろいスピードで 歩きまくった 欲しくもないのに楽器をながめ あまりのせまさに店を出た しなきゃならないことはあるのに ヒマでヒマでしょうがない 難しいのか のんきなのか 自分でもわからない 君のことを思い出したら なんだか腹がへってきた 春の魔法にだまされて 春の魔法にだまされて ありきたりな僕は 少しウキウキしてしまう 春の魔法にだまされて 春の魔法にだまされて ありきたりな僕は 少しウキウキしてしまう
