正月も過ぎた真夜中に 僕はひとり起きていた あたたかいふとんの中で 僕はひとり起きていた 電気スタンドはオレンジ色で ふくりゅう煙をてらしている 表で人の声がする オレンジ色の楽しそうな声 その時一瞬考える この先いったいどーなるのかと ちょうどいい楽しさは ますます僕をゆすりつづける 2本目のタバコに火をつける 青い煙をうんと吐き 海を連想してみるが そこには僕がいないのだ 近頃はわりとうまくいってる 酒ぐせも悪くなくなって どんどんいい人になってく どんどんつまらなくなって行く 幼い頃よく思ったものだ 僕も大人になるのかと 本当になれるものだろうかと 今の自分とはまったくちがう自分に ところで今の僕はどうだ あたたかいこのふとんの中で ひとりこうして起きている なんのあてもなく ただ起きている なんのあてもなくただ起きてると 猫がふとんに入ってきた 昼間あんなに叱ったの 猫がふとんに入ってきたよ 天気予報は 今夜おそく 雪が降るかもしれないと 言った・・・・・・
