淡白に育ったのが正しく 詠んでいる、並んだ文字を 落とさずにって 憂いを憂いと知らないまま 白く儚く咲いている百合の様に 見合わせて知ったそれは あたたかく甘く柔らかい でも遠くから見つめるそれは 冷たく、寂しく見えたから 触れていても貴方は 存在自体が覆い 証明して先を歩くの 射ても届かない 初めての巡りを ただ隠しては伝って、狂っていく 艶やかに唸ったのは過ち 棲んでいる、並べた文句を溢して 蝕んでゆく錆びて壊れていった 振り子が叩かなくなった 触れてしまえばどこか 切れてしまいそうで この僅かな隙間は、埋めない 狂いきった音は鳴らなかった ただ貴方だけはまだ 微笑んで 嗜んで 伸びきった髪を 結んでいた