狭い路地を抜けると そこは 異次元だった ミクロサイズの夏 タイムリープして 来たみたいだ 子供の鳴らす太鼓 拡声器から白黒の囃子 ボクはビール飲んで いい気になっていた 砂糖や醤油の焼けた薫り 灼熱の夕暮れの中で キミは躊躇もなく 列に並んで 小銭払って 真っ赤なアンズキャンディ ボクに 見せびらかすようにして 舌を出して しゃぶり付いて 頬張ってた キミがキミに 戻れないように もう一回 もう一回 抱き締めさせて 明日 キミは 大人みたいな 顔を また演じるでしょう 気付いてからはずっと 手は繋いだまんま 他人の目なんてのは どこ吹く風だった Ah うなじを垂れる汗 いつになく艶かしくて ボクは何度も 夢と現実を彷徨ってた 星柄の缶を飲み干して 得意げな顔に やられてた 何が大切かと 自分自身に 問いかけるように 真っ赤なその笑顔に ボクの夏を追いかけていた 何も無しで 無我夢中で 恋をしてた ボクがボクに 戻れないように もう一回 もう一回 キミをねだるよ 夏の空に 消えて浮かんで 光と闇の羽二重を背に キミがキミに 戻れないように 何十年 何百年 逢いに行きます そして キミは 大人みたいな 顔で 忘れるのでしょう Oh