細い管を伝って 流れ込んでいく 世界は果たして 誰のもの? 明日はもうみんな来ないで それなら薬を隠して 眠られる 分娩台の血を集めて 君が作った僕は神様? ホントはずっと知らないのに 本当を決めつける そこに誰がいたとしても 僕は僕だって言えるだろうか 抱えられて 手放されて 悲鳴を上げることしか出来ない 一人きりで夢を見て 独りきりで心を選んだ 切り捨てた 目を凝らして 確かめてよ 状況に沿って クルクル廻る 玩具を全部選んだのは 君じゃなくて 誰かが 作り上げた世界だけど 君は君だって言えるだろうか 細い管を伝う命の 力無き光 正しさの道具に作り上げた 疚しさを上手にくるみこんだ 誰かに運ばれ 揺られているゆりかご 本当の自分も嘘もないよ そこに見えるだけ ただそこにあるだけ そこに僕がいたとしても 君は君だけ選んできたんだ 揺られている ゆりかごから 悲鳴を上げて 差し出された檻の中で 僕は見るだけ 僕を監るだけ 本当じゃない けれど嘘じゃない 揺れている世界 一人きり僕ら生きていくんだ 独りきり僕ら選んだんだ 誰かが選んだこの世界で 悲鳴をうまく乱していくんだ