26時。瞼が落ちる気配もなく このまま朝は来なくてもいいよ 散らかる部屋に声も 残っている気がして もう「戻らない」くせに 「戻れない」 なんて言い方するんだね ねぇ覚えてる 「好き」だと言ったこと 君の言葉だよ これ以上嘘をつかないで 新しい靴を買ったとか 帰りの夕焼けが綺麗だとか もう誰に話せばいいの 二度と伝えられない言葉 ひとりでに古くなってしまう 深い藍色の夜 吸い込まれて消えてしまっていい 君が側にいないなら 会いたい時に会えなくなる そうなってもいいと思う君は 何よりも胸をえぐる 今にも壊れてしまうよ ねぇ覚えてる 僕が言ったこと 「この手を離すことはない」って 嘘をつかせないで 「アナタは本当優しいから」 って言葉に首を絞められていて 眠れるわけなんかないよ 今宵、欠けた月でも澄んだ空ならば 綺麗な灯が差し込む 側にはもう誰かいるのかい もうずっと トーク背景は君の写真で カメラロールで笑い続けて 枕はふたつ並んだまま 耳には思い出が形になっていて "最後の言葉" が未読で残って ショートヘアーに胸が張り裂けて 君の友だちだけずっと フォローをし続けることになって 置いていったドライヤーを使って もう揃わないパジャマを 着て寝たって 君の中の僕は古くなっていく 色褪せるしかない記憶に どうか君も傷ついてくれないか 君を無いことにできず 僕はこれからどうすればいい もう少しだけ時間をくれよ 深い愛に溶け合う ふたりは何処へ行ってしまったの 仲直りのキス ふれあう肌も 癖のある可愛い声も ずっとずっと染み付いている だから側にもっといさせてよ