リトライの無い世知辛い現実に 肩を落としてばかりだ きっと来ない 待ち人のせいにして 一人よがりを続けた 暗転の中 身に覚えのある 傷だらけのフィルムが 映し出すのは最近の僕だ 疲れた顔 覇気の無い眼をしてる 叶わないことに気付きながら 追い続けた憧れは 淡々と流れる日常の中で また新しい形を成した 過ぎ去っていった日々を憂いながら 街を彩る黄昏が 作り笑いの仮面を付けた 僕の素顔を探すように 照らしていた 傑作だと 誰もが賞賛した 完璧に見えたもの 更新された最新の類似品に 型落ちの烙印を押された 順番待ちの行列の中 少し苛立ちながらも 手にした時の 高揚を信じた その気持ちも 無駄になった気がして 形を無くした いつのまにか 比較できないな 未来は そんな抽象的な答えに 寄り添えたなら やり直せるのかな? 正しさの為にとむやみやたら 振り回してきた手には 知らぬ誰かの血がこびり付いて どうにも洗い流せそうにない こんなはずじゃなかったと 悔やみながら 仕舞い込んでいた虚しさは 残酷なほど地味な暮らしの隅で 少しずつ溶けて 忘れていった