雨は弱く 砂の城を崩していく まだ 見上げている ひび割れした 危篤の空 階段を登るたびに忘れた 涙の理由を 幻と呼ばれ 失われた星たちの歌を 探しにゆく 愛するために 煙をぬぐった ガラス製の夜に いつかの君が 一番綺麗だと 分かっているのは 僕だけしか居ないだろう 雨は強く 虹色へと汚れていく ただ 流れ出した オイルのように 惑わされる 蓋をされ 薄れ 息が詰まる 暗がりの前に 大切な君の名前すらも こぼれ出す前に 探しにゆく 愛するために 埃をはらった ジオラマの森へ いつかの君が 一番綺麗だと 分かっているのは 僕だけしか居ないだろう 「大丈夫、」大丈夫だと その手を離して 置き去った僕を どうか赦して 少し待ってて 分かっているのは 君だけしか居ないだろう